ブックタイトル国際印刷大学校研究報告 第18巻|富士精版印刷株式会社 FUJI SEIHAN PRINTING Co.,Ltd.
- ページ
- 12/44
このページは 国際印刷大学校研究報告 第18巻 の電子ブックに掲載されている12ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 国際印刷大学校研究報告 第18巻 の電子ブックに掲載されている12ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
国際印刷大学校研究報告 第18巻
10■国際印刷大学校研究報告第18巻(2018)木下堯博 故廣津俊二*1印刷メディア教育の進展(第7報)─職業訓練に関する教育を中心として─The Progress of Print Media Education (part 7)-The Vocational Education in Print Media Industry-Akihiro KINOSHITA and late Shunji HIROTSU1、はじめに厚生労働省の所轄する雇用促進事業団は職業訓練法の改正により、最新の技術とその職業教育の導入を目的に、中卒対象の職業訓練校を高卒対象として、より高度な職業訓練を目指した職業訓練短期大学校へと衣換えをした。小倉職業訓練校印刷科は1987年に北九州職業訓練短期大学校情報印刷科などに名称を変更し、企画・デザイン、写真撮影、文字処理、DTP、製版、印刷、製本加工などの一連の印刷技術を教育するカリキュラムが制定され、それぞれの専門の担当教授が教育と研究に従事し、印刷産業界に優秀な卒業生を送り出してきた。全国の職業訓練短期大学校印刷系は小樽、東京、浜松、岐阜、北九州の各都市で5校設立され、各入学定員は20 ~ 30名、卒業生は毎年、合計100名相当の人材を印刷界に送り込んできた。著者らは日本の小樽職訓、岐阜職訓、北九州職訓各短大及び世界の印刷メディア教育を行っている職業訓練を中心とした単科大学や印刷メディアの学術総合大学と交流し、印刷人財育成について調査研究をしてきた。韓国では職業訓練を中心としたPoly Tech Collegeがインチョン市にあり、訓練教育と印刷画像研究(太陽電池など)を行っていた。韓国の斗山東亜㈱のメンバーと参加し、教育・研究内容などの討論を行った。更に、欧米の印刷メディア系大学はprint、drupa, IPEX各国際展などで日程を調整して、各大学や印刷企業を訪問、代表的な大学としてドイツではケルン単科大学、ダルムシュタット工科大学、イギリスではコベントリー大学、ケンブリッジ大学(1)ではGutenberg JahrBuch(マインツ大学発行の印刷研究書の調査)(図1)、アメリカではイリノイ大学、ロスアンジェルスTrade Technical Collegeなどで見学と討論を重ねてきた。なお、コベントリー大学ではNVQ(厚生労働省の担当するジョブカードの原点)も調査した。本報告では故廣津俊二氏より2017年7月25日に送付された原稿「我が印刷人生論」(2)をもとに、印刷教育研究の発展経過と長い準備期間を経て1987年4月に開設された北九州職業訓練短期大学校(名称変更:北九州職業能力開発短期大学校、北九州ポリテクカレッジ)の情報印刷科の誕生から情報技術科へ名称変更、更に2002年廃科となった経過を中心とし、第1報国際印刷情報メディア学会の設立(印刷雑誌2017年5月号)から第6報の人生百年時代と人財育成(印刷センター2017年12月号)(3)を基に報告する。(表1 ~表3)図1 Cambridge University CentralLibrary Card