ブックタイトル品質管理365日・第6集--短納期・低コスト・デジタル時代の印刷トラブル対策事例集::富士精版印刷株式会社

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品質管理365日・第6集--短納期・低コスト・デジタル時代の印刷トラブル対策事例集::富士精版印刷株式会社

第2部印刷トラブル事例集■中綴じ製本で乱丁が発生する製本加工のトラブル事例6【キーワード】乱丁乱丁検知器CCDカメラ■事故内容メーリングサービスで送るパンフレットの区分け封入作業中に、乱丁が発見される。表紙4p+本文16p×2台の36ページのパンフレットの2折が、ダブって綴じられていた。乱丁は約100冊が発見された。■処理内容すでに封入が終わったパンフレットについては、刷り直して再納品。未発送分については全数検品を行い、良品であったためそのまま納品した。■損失金額556,174円■原因1刷本の鞍乗せで、1折を乗せるべき鞍に、2折の刷本を乗せてしまった。不良品が発見されたのは最終パレットで、かつ一番最後の工程で綴じたものと思われる。定数不足のため、ラインアウト(排出)された2折の刷本を再利用する際にミスが発生した。2CCDカメラ型乱丁検知器をマニュアルどおりに設定していなかった。1折と2折で、ほとんど区別のつかない同じ柄の部分にカメラ位置を設定していたため、乱丁が発見できなかった。■再発防止策1ラインアウト(排出)された刷本の再利用を行う場合には、一般作業者ではなく、工場責任者や機長の確認・責任に基づいて行わなければならない。ダブルチェックが機能すれば、鞍乗せの間違いも軽減できる。2隣り合う鞍(駒)の折り丁の絵柄が似ていると、気づかずスルーしてしまう。検査ポイントは、絵柄の差が大きな場所に設定しなければならない。製本機の機長やオペレーターには、乱丁検知機の操作方法について、定期的な教育を行わなければならない。3実作業に入る前に、乱丁検知機のテストを行う。1折と2折を入れ替えて、実際に停止するかどうかのチェックを事前に行えば、設定ミスも防止できる。■注意※定数不足などにより、ラインアウト(排出)された刷本を再利用しなければならない場合もある。その時、オペレーターが手丁合を行って、乱丁事故になるケースがある。10部程度なら手作業が早いという作業者の判断に任せるのは危険である。鞍掛けしない限りは、乱丁検知器のセンサーも機能しない。この事故では手順は順守していたものの、検知機の使い方を誤っていたため事故になった。※近年発売された製本機の乱丁検知機は、モニターもカラーで、絵柄を自動判定するなど自動化・デジタル化が進んでいる。しかし今も稼働する製本機の多くは、検知機もセン092 Total Quality Control 365days