ブックタイトル品質管理365日・第6集－－短納期・低コスト・デジタル時代の印刷トラブル対策事例集：：富士精版印刷株式会社

概要

品質管理365日・第6集－－短納期・低コスト・デジタル時代の印刷トラブル対策事例集：：富士精版印刷株式会社

第２部印刷トラブル事例集■刷版で丁数間違いのまま印刷進行、定数不足に枚葉印刷のトラブル事例7【キーワード】丁数間違い焼き数間違い前工程は神様後工程はお客様■事故内容営業は作業指示書に4丁付けと正しく入力・指示していた。しかしCTP刷版が3丁付けで版を焼いてしまった。印刷工程でも3丁付けで進行したため、数量不足となった。■処理内容不足分の1,000枚通しを印刷する。次工程チェックですぐ発見できたため、刷版は生かされたが、用紙代が余分の費用となった。■損失金額23,421円■原因1原因の大本は、CTP刷版の焼丁数の確認ミスであるが、印刷工場も版丁数を信じて、作業指示書との確認をしていない。2刷版も「作業指示書」を作業前に確認しておらず、作業中も照らし合わせを行わなかった。3各工程のチェックも機能していなかった。■再発防止策1次工程の作業者は、前工程は間違っていないという思い込みで作業をしている。しかしミスをしない人間はいない。「どこか」「なにか」が間違っていないかという意識を持ってチェックを行うこと。2本来は4丁付けの版面設計なのに、3丁付で刷版・印刷すれば、余白が多く出る。このコスト削減の時代に、なぜこんな版面設計になったのか、疑問に感じるような問題意識を持ってほしい。疑問に思えば、再チェックを行い、フィードバックを行うこと。※トヨタ生産方式では「前工程は神様、後工程はお客様」という。しかし「神様」は感謝の対象であり、神頼みは良くない。「仏神は貴し、仏神をたのまず」（宮本武蔵『独行道』）。058 Total Quality Control 365days