ブックタイトル品質管理365日・第6集--短納期・低コスト・デジタル時代の印刷トラブル対策事例集::富士精版印刷株式会社

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品質管理365日・第6集--短納期・低コスト・デジタル時代の印刷トラブル対策事例集::富士精版印刷株式会社

デザイン・DTPのトラブル事例■本刷りで、細い罫線が消えてしまったデザイン・DTPのトラブル事例3【キーワード】罫線PDF印刷できない線■事故内容本機校正では印刷できていた罫線が、本刷りで部分的に消えてしまった。気づかずに製本まで進行、お客様が発見。■処理内容全数を刷り直した。■損失金額359,121円■原因1校正刷りは菊半裁、本刷りは菊全判と、インキの流れの方向が変わった。2お客様支給のデータは、Illustratorの線画ファイルを、PDF化したものだった。このPDFを指定サイズまで縮小した。原寸から20%以上縮小していたため、元データでも0.1mm未満の細ケイはさらに極端に細くなってしまった。3通常のオフセット印刷では再現困難な極細線であったが、本機校正刷りの際に偶発的に再現することができた。各部署でのチェックも、細線に対する警戒心が薄れて、チェックが甘くなった。■再発防止策1校正刷りと本刷りの印刷用紙寸法を統一する。2線画データは、Illustratorのネイティブデータで支給してもらうこと。Illustratorなら、線幅を固定したまま拡大縮小することができる。3罫線などが消えてしまうトラブルへの意識を高める。図版の引き出し線などが消えると、重大な事故につながる。このケースでは、製品は手帳であり、罫線そのものが重要なデザイン要素だった。6 June1Monday2TusedayA5サイズのメモページ3Wednesday4Thursday20%縮小4Thursday6 June1Monday2Tuseday3Wednesday4Thursday細ケイの線幅が印刷できないレベルまで縮小されてしまった細かく切れて消えかかっている※線の太さは、一般に0.1ミリが目安とされている。活版時代からの「オモテ罫」の太さである。0.1ミリの罫線は、網の濃度は約10%に相当する。これ以下の細さのケイは、印刷での再現は極めて困難になる。175線では1~2%程度の網点は飛んでしまう。近年はCTPの技術の発達により、0.02mm?0.03mmのケイなら再現できるようになってきたが、正確かつ安定して再現する完全な保証はない。線の太さは0.1mm以上が原則、最低でも0.05mm以上に設定するのが無難である。Total Quality Control 365days 037