ブックタイトル品質管理365日・第6集--短納期・低コスト・デジタル時代の印刷トラブル対策事例集::富士精版印刷株式会社
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品質管理365日・第6集--短納期・低コスト・デジタル時代の印刷トラブル対策事例集::富士精版印刷株式会社
印刷営業のトラブル事例■訂正箇所が直っていない印刷営業のトラブル事例6【キーワード】口頭連絡文字校正訂正の履歴■事故内容パンフレットの中の「変更にする場合」という文章に対して、校正課より「『に』は不要ではないか?」と確認のチェックが入った。お客様はこの指摘を受けて、「に」を取り、「変更する場合」と修正するように営業に指示を出した。しかし、営業がDTP作業者にその指示を伝えるのを忘れそのまま進行する。製品納品後にお客様より訂正が直っていないことを指摘される。■処理内容納品まで完了のため30万部の全数を刷り直した。■損失金額1,769,259円■原因営業が口頭連絡のやりとりで進めたために訂正漏れが発生した。訂正紙に指示がなければ、DTP作業者も作業を行うことがない。基本中の基本が守られていなかった。■再発防止策より良い印刷物を作るための校正課からの指摘、および提案を不適合品の山を作る原因にしてしまっては、本末転倒である。口頭だけでは正確に伝わらず、記録にも残らないからこそ印刷物が存在する。情報の書写・伝達・記録が印刷物制作の目的である。電話とメールだけで用事が済むなら、印刷物も印刷営業も要らない。印刷・加工のチェックシートと同様、校正課のチェックもあくまでも「社内文書」である。本来は社外に持ち出しすべき性格のものではない。社外に持ち出すならば、あくまでも「参考書類」として、校正と一緒に、文書で返却してもらうようにしなければならない。緊急時などで、お客様からの指示が口頭だけになったとしても、訂正の履歴は残さなくてはならない。指示を受けた時点で、朱書きを書き入れるようにする。お客様・営業・オペレーターは、同じ原稿を共有しなければならない。どんな簡単な修正であれ、PDFやFAXになっても、校正を提出し、確認を取るのは最も基本のルールである。さもなければ、印刷会社だけの無限責任になってしまう。そうならないためにも、文字校正を提出するのである。Total Quality Control 365days 025