ブックタイトル品質管理365日──事故はかくすな。正直に報告し、原因を追究せよ(石川 忠)│富士精版印刷株式会社
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品質管理365日──事故はかくすな。正直に報告し、原因を追究せよ(石川 忠)│富士精版印刷株式会社
第2章4年間の事故報告書のまとめ*19-3製版課の事故と原因■事故内容お歳暮カタログの本文を製版する際、製版ミスによって表裏の見当が2mm上にズレてしまった。そのため帯の幅が2mm異なる本が出来た。印刷工程でズレに気付かず全数刷了したが製本を始める前に発見した。製本前に発見したので製本費用は発生しなかったが、この仕事もオフ輪印刷で大ロットだったので巨額損失となった。■処置製版で絵柄の位置を訂正して全数刷り直した。■損失金額2,928,432円[不良品][良品]上部が切り取られたようになった■原因通常、製版トンボと仕上げトンボの間は3ミリだが、この仕事は絵柄の都合により、トンボの間を5ミリで進行することになった。昼勤者が3ミリを2ミリ伸ばして5ミリにした。その後、交代勤務で作業を受け継いだオペレーターがすでに加工にしたページを未加工と思いこみ、伸ばし加工したため7ミリとなり表面は5ミリ、裏面は7ミリとなって、表裏が2ミリずれてしまった。印刷工場では表裏の見当を確認して進行するがトンボは表裏が合っていたので、絵柄のズレに気付かなかった。■再発防止策製版課でオペレーターが修正したデータは、上司または、作業した人以外が線引きをして、ノンブルのズレや絵柄ズレがないかダブルチェックする。交代勤務では作業の引き継ぎを、口頭とともに書面でも連絡する。忘れたり勘違いをしないように、作業指示書に記号や目じるしを入れて人的ミスを防止する。印刷はオフ輪16頁折り出しなのだから、印刷スタート前に折り丁をカッターで仕上り寸法にカットしてチェックすることだ。022 Total Quality Control 365days