ブックタイトル品質管理365日──事故はかくすな。正直に報告し、原因を追究せよ(石川 忠)│富士精版印刷株式会社

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品質管理365日──事故はかくすな。正直に報告し、原因を追究せよ(石川 忠)│富士精版印刷株式会社

第6章テクニカルレポート「常温ワンウェイシステム」湿し水“常温ワンウェイシステム”さらば冷却装置、さらば排水、究極の水絞りオフ輪に続いて枚葉機でも運用開始へ『印刷情報』2010年/5月号記事より兵庫県丹波市市島町にあるオフセット輪転工場の輪転機については2005年より「常温ワンウェイシステム」を運用してきた。本年、本社・工場の枚葉機である菊全判8色機、菊全判5色機、菊全判4色機でも湿し水の「常温ワンウェイシステム」の運用を開始した。これは、そのネーミングに示されているように、湿し水を常温で、水量を極限まで絞ることによって余分な水を出さないというもの。これによって、冷却装置や循環装置といった水回りに関連する設備が不要になり、環境負荷の軽減、電力代などコスト削減につながる。印刷品質、印刷機の機構ともに「ノートラブル」。水の〈一方通行〉ともいうべきワンウェイシステムの指揮をとったのは若林栄樹取締役・製造本部長。水とインキの適正なバランスを図る。それは、汚れの出ない最小限、ギリギリの水量、すなわち「水を絞る」ことで、インキの性能を最大限に引き出すことである。昔と比べて印刷機の性能や機構は格段に進歩したとはいえ、今なお、オフセット印刷における「腕の見せどころ」にはちがいない。必要にして十分な水量とは、言い換えれば余分な水が出ないということでもある。理屈の上ではその通りだが、果たしてそんなにうまくいくものか――。今回、常温ワンウェイシステムの対象となった機種は、小森コーポレーションのスタンダード枚葉機リスロンSシリーズで、菊全判8色両面兼用機(LS840P)、菊全判5色機(LS540)、菊全判4色機(LS440)の3台。「オペレータの意識を変えること」。今回、枚葉機での取り組みを開始するにあたって若林製造本部長が最も気をくだいた点だという。090 Total Quality Control 365days小森コーポレーション製、菊全判8色両面兼用機(LS840P)