ブックタイトル白描源氏物語│富士精版印刷株式会社
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白描源氏物語│富士精版印刷株式会社
122主要登場人物光ひかるげんじ源氏半帝半臣の超越者第一部・第二部の主人公。桐きりつぼ壺帝ていの第二皇子で、母は桐きりつぼのこうい壺更衣。三歳で母と死別、臣籍降下して源姓を賜ります。妻は葵の上、女三の宮、事実上の正妻に紫の上。子は夕霧、明石中宮、冷泉帝(表向きは桐壺帝の子)。右大臣家との政争に敗れ、須磨に退去するも、冷泉帝即位後には政権を掌握。上皇に准じる地位まで上り詰めます。しかし晩年に女三の宮を妻に迎えてから、その運命は暗転します。紫むらさきの上うえ運命の女第一部・第二部のヒロイン。源氏の正妻格。式部卿宮の娘。藤壺中宮の姪。幼くして生母を亡くし、継母のいじめから祖母の尼君に引き取られました。祖母の死後、誘拐同然に源氏に引き取られ、葵の上の死後、正妻格に。源氏との間には子に恵まれず、明石中宮を養女としました。事実婚であったため、女三の宮降嫁により、第一夫人の地位を失います。出家を願いますが、果たされぬまま病死。【源氏の女君たち】藤ふじつぼのちゅうぐう壺中宮永遠の女性先帝の内親王。式部卿宮の妹。故・桐きりつぼのこうい壺更衣に酷似しており、桐壺帝の寵愛を受けます。源氏と密通して冷泉帝を産みます。源氏の妻の紫の上、女三の宮は姪にあたります。源氏の生涯の理想の女性でした。葵あおいの上うえすれ違いのままに左大臣の長女。四歳年下の源氏の最初の正妻。母は大宮(桐壺帝の妹)で、頭とうの中ちゅうじょう将と同腹。六条御息所の生霊により苦しみます。夕霧を出産後、源氏との間に初めて夫婦らしい愛情を確認しますが、急逝。すれ違いで終わった結婚生活でした。六ろくじょうのみやすどころ条御息所ひき裂かれた愛前さきのとうぐう春宮(桐壺帝の兄)の御みやすどころ息所。源氏の愛人。年下の恋人の心変わりを恨み、車争いの恥辱から正妻の葵の上をとり殺します。娘は伊勢斎宮、後に源氏の養女となった秋好中宮です。六条院は御息所の旧邸を改築したもの。明あかし石の君きみ身を尽くして明石入道の一人娘。源氏不遇の時代に結ばれ、姫君(明石の中宮)を授かります。やがて京に招かれますが、姫君と涙ながらに別れて、紫の上の養女として託しました。姫君の入内後に再会を果たし、以後その後見となります。夕ゆうがお顔佳人薄命頭とうのちゅうじょう中将の妻、玉鬘の母。正妻のいじめから逃れ、身を隠していた東屋で、偶然源氏と出会い恋人に。しかし源氏に伴われた某の廃院で物の怪にとり殺されてしまいます。朧おぼろづきよ月夜危険な情事右大臣の六女、弘こきでんのおおきさき徽殿大后の妹。宮中の花の宴で、源氏と契ります。尚ないしのかみ侍となり朱雀帝の寵愛を受けながら、弟の源氏とも関係を続けました。父の右大臣に密会現場を発見されたのが、源氏失脚の原因となります。花はなちるさと散里心安らぐ人桐壺帝の麗れいけいでんのにょうご景殿女御の妹で、源氏の恋人の一人。源氏の妻としては紫の上に次ぐ待遇で、夕霧・玉鬘の母親代わりになります。源氏の死後は二条東院を拝領、穏やかな余生を送ったようです。空うつせみ蝉人妻との恋老齢の伊予介の後妻。方かた違たがえにきた源氏と行き会い契ります。夫と死別後、継子の河内守の懸想から逃れるために出家。二条東院で余生を過ごしました。末すえつむはな摘花ひたむきな人常ひたちのみや陸宮の晩年の娘。容貌に恵まれず、末摘花(ベニバナ)の名は、長く伸びた鼻の先が赤く色づいていることから。源氏失脚後、逼迫しますが、一途に待ち続け、やがて二条東院に迎えられました。女おんな三さんの宮みやお人形のような幼な妻朱すざくいん雀院の第三皇女。院の希望で、葵の上に次いで、光源氏の二番目の正妻となりますが、その幼さは源氏を失望させます。柏木と過ちを犯し、薫を出産。源氏に秘密が露顕、悲観のあまり若くして出家しました。【父・兄弟・友人】桐きりつぼ壺帝てい光源氏の父朱雀帝、光源氏、螢兵部卿宮、八の宮、冷泉帝(実は源氏の子)の父。源氏の母・桐きりつぼのこうい壺更衣の死後、藤壺中宮を寵愛します。最愛の女性の子である第二皇子の光源氏を寵愛しました。