ブックタイトル白描源氏物語│富士精版印刷株式会社

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概要

白描源氏物語│富士精版印刷株式会社

その消息は杳ようとして知ることはできませんでした。源氏の君は夕顔の忘れ形見の撫なで子しこの姫君(た玉まか鬘ずら)を引き取ろうとしますが、物もの怪けが現れて、夕顔の君を取り殺してしまいました。しかしある夜、二人きりになるために出かけた廃院で、源氏の君はすっかり魅入られていきます。内気で頼りなげな、おっとりとした夕顔の君に、まだ源氏の君の知るところではありません。この夕顔の君こそは、と頭うの中ちゅう将じの許を去った「ょう常とこ夏なつのの女ひと」だったのですが、白扇に書かれた歌を贈られます。花を取ろうとすると、女めのわ童が出てきて、らわその家の隣に、垣根に夕顔の花の咲いた家があります。御所からの帰り、病にかかった乳め母のとを、五条の家に見舞いました。源氏の君がろ六くじ条ょう御のみ息やす所どと逢瀬を重ねていた頃です。ころ折枝にするには、なよなよした花ですから」と言いました。(夕顔の家の女童)香を焚きしめた白い扇を取り出すと、「これにのせて差し上げてくださいな。枝も情なげなめる花を」「これを置きて、参らせよ。白き扇の、いとうこがしたるを、夕第四帖顔ゆうがおYu