富士精版カレンダー 椿・薬用草木
CATEGORY:椿・薬用草木
2019年『椿』カレンダー・解説
表紙のツバキ 明石潟(あかしがた)
八重咲きで、14㎝もの大輪の花を咲かせます。日本のツバキでは、もっとも大きな花を咲かせる品種の一つです。
1月のツバキ 蓮上の玉(れんじょうのたま)
日本の代表的な白ツバキです。その清らかな美しさを、ハスの葉の上できらめく白露(しらつゆ)にたとえています。
2月のツバキ 不如帰(ほととぎす)
透明感のある、やわらかなピンクが印象的なツバキです。花弁が規則正しく重なる、形の美しさも特徴です。
3月のツバキ 蜑小舟(あまおぶね)
代表的な江戸ツバキです。「あまおぶね」とは、海人(あま)の乗る小舟のことです。花弁の形を船に見立てたのでしょう。
4月のツバキ 土佐有楽(とさうらく)
土佐生まれのツバキです。織田有楽斎(うらくさい)が愛好した「太郎冠者」(たろうかじゃ)に似るため、この名があります。
5月のツバキ 五色散椿(ごしきちりつばき)
紅、白、白地に紅の縦絞りなど、色とりどりの花を咲かせます。太閤秀吉ゆかりで、京都の地蔵院、通称「椿寺」のものが有名です。
6月のツバキ 国の光(くにのひかり)
鮮やかな紅色の花、約160本の長いおしべが美しさと生命力を感じさせます。ツバキではおしべの見事さもポイントです。
7月のツバキ 酒中花(しゅちゅうか)
白地にピンクを縁取(ふちど)った、牡丹咲きのツバキです。モダンな印象ですが、江戸時代からある古典的な品種です。
8月のツバキ 大虹(おおにじ)
表紙のツバキ「明石潟(あかしがた)」の枝変わり品種です。紅白の美しい斑紋(はんもん)をオーロラに見立てたのが、名前の由来です。
9月のツバキ 松笠(まつかさ)
深紅の八重咲きのツバキです。花の形が松かさ(松ぼっくり)に似ています。江戸ツバキを代表する歴史ある品種です。
10月のツバキ 福娘(ふくむすめ)
昭和初期、久留米で発見された、明るいピンク色が特徴のツバキです。樹勢が強く庭木や鉢植えに向いています。
11月のツバキ 王昭君(おうしょうくん)
7月のツバキ、酒中花(しゅちゅうか)の枝変わり品種です。王昭君とは、楊貴妃と並ぶ古代中国の四大美人の一人です。
12月のツバキ 宝合(たからあわせ)
白地に紅色の縦絞りが入る、古典ツバキです。枝ごとに花の色・模様が異なり、美しさを競うように咲くので、こう呼ばれます。