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プリプレス部・河口 明史

富士精版のプリプレスの強みは?

富士精版のプリプレスの強みは?
アナログ時代からの技術の積み重ねがあるからこそ、色には自信があります。印刷物をパッと見ただけで、カラーチャートのCMYKのパーセンテージが浮かびます。今は、パソコンのモニター画面がより正確に印刷時の色を再現できるようになりました。

とはいえ、この仕事には、クライアントの思い描いている色や実際の商品の色に近づける色彩感覚は今でも必要なのではないでしょうか。クライアントの伝えたい色調が分かるということは、私たちの強みでもあります。

富士精版にはアナログ時代を経験したベテランがいて、日々の仕事や研修を通じて、次の世代にも受け継いでくれています。
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製版との出会いは?

製版との出会いは?
高校生の頃にアルバイトで製版の仕事に出会い、「レタッチ」の楽しさに魅かれて、仕事として続けるようになりました。

レタッチは、今でもこの世界の職人技ですが、アナログ製版の時代にはモニター画面を見ながら作業することなんて想像もできませんでした。当時はフィルム製版時代。フィルムを現像して色校正を刷るまで色調は確認できませんから、頭の中で仕上がりイメージを組み立てる能力が必要でした。

また、クライアントやデザイナーの指示通りに文字や写真や図版を切り抜き、正確に所定のところへ貼りつけていく手先の器用さも求められ、まさに「職人技」の世界でした。複雑なデザインであればあるほど、作業量が増えます。

フィルムを作り終えると、校正業者へ渡して色校正を提出し、修正や変更があればその度にまた同じ作業を繰り返していきます。校正段階でデザインが大きく変わることも多く、根気が要りました。それでも、新しい技術を覚えると自分ができることが増えていくことが楽しくて続けていけました。

アナログからデジタルの流れで感じたことは?

アナログからデジタルの流れで感じたことは?
アナログ時代は、1枚のフィルムを作るために多くの工程と会社が協力していました。版を作るまでに2週間から1カ月はかかっていましたが、自動でフィルムが出力されるフィルムセッターの登場により、あの手作業も要らなくなりました。当時は、「こんなことができるの?!」と思って感動していました。

一方で、自分が身に付けた技術が要らなくなること、これまでフィルム制作までの工程を担っていた協力会社の人たちが現場から去ることは複雑な気持ちでした。手作業が不要になる時代が来るなんて思ってもいなかったのです。

私自身も製版以外の仕事にかわることも考えました。しかし、「新しいことは、また一から覚えよう!」と思い、富士精版へ入社しました。この後、製版の工程はさらに変化を遂げ、フィルムさえも不要になり、アルミの「PS版」を出力する以外は全てパソコンで行われる現在の形へと進化しました。

時代は変われども、大切にしていることは?

時代は変われども、大切にしていることは?
大切にしていることは、いつの時代も変わりません。「丁寧に」は常に心掛けていることです。印刷のミスは、とことん無くしたいと思っています。印刷機にかけてからミスが発覚してはいけません。

アナログ時代には、人の目で版にミスが無いかと、それぞれの部門で検版していましたが、人の目だと見逃すこともあります。そこで、「デジタル検版機」の導入に至りましたが、ここでもデジタル化の波がきましたね。機械でみることで、事前のミスが防げるだけでなく、今まで検査していた人が本職に注力できます。その方が良いでしょう。

本心では、このデジタル化の流れが、良いことか悪いことか未だに分かりません。よりミス無く、正確にできることは、印刷に携わる者として嬉しい反面、進歩すればするほど、職人技が失われていくもどかしさも感じます。

とはいえ、変わっていくものと、変わらないものがあります。経験してきたことの中でも、全く要らなくなったものもあれば、今の仕事にも変わらず重要な要素もあります。だから、これからも新しいことにチャレンジしていきます。
心に残っている言葉

Profile

河口 明史〈プリプレス部〉

資格

趣味は「読書」。好きなテーマは、「宇宙」、「経済」。

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